講師派遣申込書籍購入申込協会入会申込

宮澤健一記念賞 第6回の受賞者を掲載しています。

令和2年度 受賞者

土居 直史 氏 (小樽商科大学商学部経済学科准教授)

論題:“Market structure and product quality: A study of the 2002 Japanese airline merger”(International Journal of Industrial Organization:62, 2019)

>>受賞論文の要旨

<受賞者略歴>(「公正取引」掲載時点)
<選考経過>

 土居氏の受賞論文“Market Structure and Product Quality: A Study of the 2002 Japanese Airline Mergers”は、日本航空と日本エアシス テムの経営統合の事後評価を行っている。運賃とフライト数を内生化した供給モデルを用いて、経営統合の効率性向上効果を指摘し、懸念された共謀は合併後に見られていないことを統計的に示した。
 土居論文では、市場構造によって経営統合の効果が異なる点を指摘した。特に合併当事者2社による複占路線では、独占化することで効率性向上を上回る競争減殺効果が見られ、合併がない場合と比較して、運賃が有意に上昇した。こうした路線は小規模路線であり、採算性の低さから羽田空港発着枠の回収再配分においても新規参入は起きなかった。また3年間の10%価格引き下げという問題解消措置は、イラク戦争や新型肺炎(SARS)の影響により1年を待たずに打ち切られたために、独占化する複占路線を利用していた地域の利用者は、合併によって損失を被ったことも示唆された。
 共著者の一人が審査委員であるものの、人口減少における競争政策のあり方について視座を与える点で重要な貢献があるとの意見が、他の二名の委員から出され、受賞に至った。

ページのトップへ戻る