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独禁法よもやま話(第2回)

第2回「芸能界と独占禁止法(2)」

キョウ子さん
  公正取引委員会が、芸能事務所が契約終了後の芸能人の芸能活動を不当に制限することは独占禁止法に違反するという見解をまとめたと報道されていますね。
どっきん先生
 公正取引委員会では、芸能分野で独占禁止法上問題となりうる行為について、芸能人の移籍・独立に関するもの、芸能人の待遇に関するもの、競争政策上望ましくないものに分けて想定例を公表しています(令和元年9月25日に開催された公正取引委員会委員長と記者との懇談会で配布された資料に掲載されました。)
 
出典「公正取引委員会の最近の活動状況」(令和元年10月)

 公正取引委員会は、このような考え方について芸能事務所等に説明することとしており、そのことが、報道されているようです。
 独占禁止法で禁止される優越的地位の濫用行為については、事前に取引の相手方に条件が示されている場合であっても、その内容が相手方に不当に不利益を与えるようなものであれば、問題となるおそれがあります。不当に不利益を与えているかどうかについては、課される義務等の内容や期間が目的に照らして過大であるか、与える不利益の程度、代償措置の有無やその水準、あらかじめ十分な協議が行われたかなどを考慮して判断されることになります。
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