横田正俊記念賞の概要
当協会は、独占禁止法を中心とした経済法学の振興を図るため、昭和60年度「横田正俊記念賞」を設置し、その後毎年「横田正俊記念賞」の贈呈を行っています。
選考対象 | 毎年度発表される経済法の若手研究者(公表時に満45歳以下である大学院生、大学等研究機関の助教、講師、准教授、教授又はこれに準ずる者)の論文のうち最優秀と認められるものに同賞を授与します。 ただし、当該年度内に優秀な作品がないときは授賞を行いません。 |
選考委員 (50音順) | 追手門学院大学教授 川濵 昇 氏 早稲田大学教授 土田 和博 氏 立教大学名誉教授 舟田 正之 氏 |
賞金 | 30万円 |
受賞者等
故 横田正俊氏の経済法学に対する功績
故横田正俊氏は、昭和22年、法曹界の与望を担って、新たに創設された公正取引委員会の委員に就任し、続いて同27年2月第2代委員長となり、昭和33年退任されるまでの前後10年8か月の永きにわたって、独占禁止政策の運用に当たられた。
横田委員長の在職当時は、独占禁止政策の草創の時に当たり、戦後の混乱と激動の環境下、公正で自由な競争の重要性についての強固な信念のもと、法曹としての高い識見と、現実の経済に対する深い洞察とをもって政策の実施に当たり、法と経済の適合に多大の尽力をされた。例えば、独占禁止法の適確な解釈に基づいてリーデイングケースとなる幾多の重要な審決を下されたこと、昭和28年法律改正の論議が起こるや法の基本原則をあくまでも貫きつつ、我が国経済の実態に合わせるように対処されたこと、さらに弱い立場にある中小企業に対して独占禁止法の光を当てられ、昭和31年の下請代金支払遅延等防止法の制定に力を注がれたことなどである。これらを初めとして、現在の独占禁止政策の骨格と独占禁止行政の堅固な礎は、ほぼ在任当時に出来上ったものである。
公正取引委員会委員長退任後、東京高等裁判所長官、最高裁判所長官等の要職を歴任されたが、その間、常に独占禁止政策の運用について深い理解をもっておられた。また、昭和52年1月から同57年4月まで、財団法人 公正取引協会の会長に就任し、独占禁止法の理念である「公正かつ自由な競争」の定着に大きく寄与された。
横田委員長の在職当時は、独占禁止政策の草創の時に当たり、戦後の混乱と激動の環境下、公正で自由な競争の重要性についての強固な信念のもと、法曹としての高い識見と、現実の経済に対する深い洞察とをもって政策の実施に当たり、法と経済の適合に多大の尽力をされた。例えば、独占禁止法の適確な解釈に基づいてリーデイングケースとなる幾多の重要な審決を下されたこと、昭和28年法律改正の論議が起こるや法の基本原則をあくまでも貫きつつ、我が国経済の実態に合わせるように対処されたこと、さらに弱い立場にある中小企業に対して独占禁止法の光を当てられ、昭和31年の下請代金支払遅延等防止法の制定に力を注がれたことなどである。これらを初めとして、現在の独占禁止政策の骨格と独占禁止行政の堅固な礎は、ほぼ在任当時に出来上ったものである。
公正取引委員会委員長退任後、東京高等裁判所長官、最高裁判所長官等の要職を歴任されたが、その間、常に独占禁止政策の運用について深い理解をもっておられた。また、昭和52年1月から同57年4月まで、財団法人 公正取引協会の会長に就任し、独占禁止法の理念である「公正かつ自由な競争」の定着に大きく寄与された。
横田正俊氏の略歴
明治32年1月 | 北海道函館にて出生 |
大正12年3月 | 東京帝国大学法学部卒業 |
昭和21年2月 | 大審院判事 |
昭和22年7月 | 公正取引委員会委員 |
昭和27年2月 | 公正取引委員会委員長 |
昭和33年3月 | 最高裁事務総長 |
昭和35年5月 | 東京高裁長官 |
昭和37年2月 | 最高裁判事 |
昭和41年8月 | 最高裁長官 |
昭和44年1月 | 定年退職 |
昭和44年5月 | 「法の支配」法曹協会会長 |
昭和52年1月 | 財団法人 公正取引協会 会長 |
昭和57年5月 | 財団法人 公正取引協会 顧問 |
昭和59年7月1日 | 逝去 |